籾殻灰

釉薬の原料は今は何でも電話1本、クリックひとつ?で手に入ります。

でも、原料の材質を確認できたり釉薬に使えるまでの過程によって
釉薬そのものの性質まで変わりうるので
手に入るものは出来るだけ自分の手で。

というわけで、知り合いの農家の方に
籾殻を分けていただき、
更に自宅は住宅地なので灰にする工程も田んぼをお借りして。

と、ここで画像がほしいところですが。

籾殻を軽トラ1杯田んぼに運び、
山積みにして、何箇所かに点火。

この点火が実はなかなか難しくって。

近くに散らばっていたわらくずに火をつければかんたんだと
言うことに気づいたのは終わる直前。

籾殻の山が大きければ大きいほど、
当然のように一山燃え尽きるまで、時間がかかります。
今回は2日かかりました。

本来はわら灰同様、薫炭にして炭素を残したほうが
反応性はいいはずなのですが
今までの経験上、ポットミルのない我が家では
薫炭を60目のふるいに通して釉薬原料にまで
進めることは不可能。
(わら灰はかんたんに崩れて細かくなってくれます)

なので、白く燃え尽きさせる。
これは実は薫炭を作るより簡単。
燃え尽きればいいのですから。

ちょうど3日目に雨が降り、消火、飛散防止、軽くあく抜きが行われ、
安心して45Lのゴミ袋に詰めて持ち帰れました。

この後、大きなバケツを4個並べて、
1個目のバケツにもらってきた灰と水を入れ、
しっかりかき混ぜた後、
2個目のバケツに25目の篩い通して移していきます。
3個目のバケツには50目。
最後のバケツには60目のふるいを通して、
最終的に沈殿させて素焼きの鉢に布敷いた上にあけて乾燥させます。

ふるいを通すときに少しだけおいておくと砂などは沈殿して
細かい浮遊物だけが水とともに次のバケツに移っていきます。

こうして、4個のバケツがすべて満タンになったら
今回はおしまい。

これまたしばらく置いておく(このしばらくが、具体的にどのくらいの時間かは
原料によって、かなり差があります)
と、ふるいを通った灰が沈殿して、上には茶色い灰汁が浮きます。
これを捨てて、また1番目のバケツに水を足して
攪拌して、篩いリレーで、4個のバケツが満タンになるまで繰り返します。

このようにして、長い日時をかけてあく抜きと精製を同時進行させることで
純度の高い、使いやすい灰が出来るのです。
買えば簡単ですが。
今まで使っていたもみ白釉はそのようにして作っていたのですが、
最近手抜きで市販の籾殻灰使って、調子がガラッと変わってしまったので
今回あわてて昔の作業に戻りました。

個人的には手間を喰うその作業、けっこう好きなのですが。
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by tyawanya-kobe | 2006-10-22 13:49 | 陶芸の技法ー釉薬


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